ヴァンパイア執事！ 〜禁断の恋は永遠に〜

そんな事を考えていると、屋敷の使用人（執事）が扉をノックして入って来た。

「お嬢様、お早うございます。
今日は、御目覚めがお早いですね。」

「えぇ。
とても悪い〔夢〕を見てしまって…」

「それは それは…。
どのような夢だったのですか？」

「それが…！？」

私が夢の内容を執事に話そうとしたら、扉の所に やけに可愛い顔をした、身長は私と同じ位で、（百五十八センチ位）肌が白く透き通った男の子が、此方の様子を伺っている。

「あぁ。
彼は、今日からこのお屋敷で働く事になった…」

「夜赤 侑青（ﾔｾｷ ﾕｳｾｲ）と言います。」

執事から名前を言う前に、先に彼から名乗ってきた。

「どんな漢字を書くの？」

そんな事を口走っていた。

彼は、
「夜に赤と書いて〈やせき〉。
そして、片仮名のイに有り（あり）と青と書いて〈ゆうせい〉です。」

嫌がる事なく、丁寧に優しく教えてくれる。

名前の通りに、彼の瞳は青い色に染まっていた。

とても綺麗な、空と海を混ぜたような色を。

まるで、何もかもを見透かすような力強い目をしていた。

※因みに彼は、私の一つ上の十六歳だそうだ。
（十六歳には見えないよ！年下だと思ってた…）