SUITE BUTTERFLY〜最強総長様〜



「とにかく、もうバイクは乗らないっ!」

「わかった、わかった。いいから、ちょっと来いよ。」

なだめるように二の腕を引っ張るハクの向こうに見えたのは、青く輝く海だった―…

清んだ青空の下の同じような青。

「綺麗…。」

まだ昼間だと思わせるキラキラの太陽はあたしの心まで温めてくれる気がした。

「気に入ったか?」

あたしの反応を見て満足そうな笑みを浮かべるハク。

「うん、すっごく!」

不機嫌だったあたしは今ではもう居ない。

「おらッ」

“ここに来い”と言うように両手をひろげる海の似合うイケメンさんに従うように走って彼の胸に飛び込む。
















< 63 / 73 >

この作品をシェア

pagetop