幸せの結末
うわわ…遂にミサイル発言しちゃったよぉ…。


隆さんを見ると完全フリーズ。


瞬きすらしない。


「言い訳は聞きたくないよ。

最初で最後の私の我が儘を聞いて?

別れて下さい。」


バッグに入れて有った指輪入りの箱を取り出して、隆さんの膝の上に置いた。


「ちょ…おい待てよ稀未佳。

彼女とは別れた。

今は稀未佳だけだし。」


「お腹の赤ちゃんは?
どうするの?」


「来週…堕ろす。
だから…結婚しよう俺達。

確かに浮気はしてしまった。

それは否定しない。
でも本気で好きなのは稀未佳なんだ。」



「女の体を何だと思ってんのよ!!

人の命も大切に出来ない…

飽きたから?

都合悪いから?

それだけで、お腹に宿った小さな命を無駄にしていいと思ってるの?

だったら尚更、結婚したくない!

てか、顔も見たくない!!

さようなら。」


彼に初めて怒った。

初めて…本音を言った。



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