きみといつまでもいたい
出会い
「お~い、今日は新しい友達を紹介するぞ。
古谷聖夜(フルタニセイヤ)くんだ。
みんな仲良くするんだぞ」
先生に連れられ教室に入ってきた聖夜を見て、みんなが騒ぎ出した。
何故なら、彼の容姿が明らかにみんなと違っていたから。
彼の父親は日本人だが、母親は北欧系フランス人。
だから聖夜は、日本人とフランス人のハーフだった。
抜けるように白い肌、薄茶色の少し縮れた髪、堀の深い顔立ち。
一際目立ったのは、その瞳の色。
聖夜の瞳は少し青みがかったグレーだった。
「うわぁ~ 綺麗。お人形さんみたい」
と一人の女の子が言った。
「な、なんだよ、女みたいな顔した奴だな」
一人の男の子が、やっぱり見惚れてそう言った。
「僕、ふるたにせいやです。友達になってください」
少し緊張して、聖夜がペコリと頭を下げた。
彼の話す流暢な日本語に、みんなは少しほっとした。
「あたし、友達になる!」
その声に顔を上げると、そこには小さな女の子の笑顔があった。