きみといつまでもいたい


美留久の心は揺れていた。


(聖夜が日本に戻ってくる)


それは嬉しい知らせに違いなかった。

会いたい、といつも心に願っていた。

そして同時に、きっともう会うことはないだろうと諦めていた。


『ミルクは僕にめちゃくちゃにされたいわけ?

それを僕が望んでいると……』

『出て行け! もうここへは来るな!』


聖夜と交わした最後の言葉が、美留久の中で繰り返される。

自分の存在が、彼を苦しめるだけのものだったと判った瞬間。



もう聖夜の傍にいられないと感じた、絶望の瞬間。
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