きみといつまでもいたい


美留久に問いかけられる、聖夜の呟きが、二人の距離を少しずつ埋めていった。

日に一度送られてくるメールを、美留久は心待ちにしていた。



一方的に送られてくる聖夜の言葉に、美留久は頷き、相槌をうった。

聖夜の日常に興味を持ち、その光景に思いを馳せた。



美留久の短かった髪が、胸の近くまで伸びた頃。



彼女はずっと封印していたピアノの鍵を開けた。

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