きみといつまでもいたい
トレイに乗せた、朝食を二人で二階の寝室まで運ぶ。
「ママン」
小さな呼び声に続いて、
「ミルク」
聖夜の低く優しい声が彼女を呼んだ。
転がるようにベッドによじ登ろうとする美亜を制して、聖夜は美留久の膝元に足つきのトレーを立てた。
「おはよう、ミルク。
今朝のクロワッサンも絶品だよ」
「う~ん、良い匂いがしてた」
小さく伸びをして、目を開けた美留久は、とびっきりの笑顔で聖夜に向かって微笑んだ。
彼は愛しい彼女の額に、優しくひとつキスを落とす。
「今朝も綺麗だ。
ミルク、愛してる」
「ママン、ミアはタカラモノだって」
小さな手が、彼女の手をまさぐった。