きみといつまでもいたい
「セイは?」
気がつくなり、美留久は聖夜の安否を問いただした。
「ご両親は亡くなったけど……
聖夜くんは、まだ、生きているわ」
「まだ……、って」
「瀕死の重傷なの。生きているのが不思議なくらい」
美留久の傍らに寄り添っていた華は、彼女に悲しい真実を告げた。
「う、うわわぁぁ……ぁぁ……
セイっ!」
美留久は両手の拳をきつく握り締めて、大声で叫んだ。
聖夜を死に追いやったピアノなど、消えて無くなればいいと思った。
聖夜をコンクールに誘った自分を呪った。