きみといつまでもいたい
「セイ? セイ、気がついたの?」
何か暖かいものが聖夜に触れた。
「ミルク?」
それは確かに、愛しい美留久の声だった。
「セイ、あんたずっと眠ったままだった。
みんな、無理もないって、生きているのが不思議なくらいだって……
でも、あたしは信じてたよ。
だって……、セイはあたしにさよならって言ってないもん。
セイがさよならも言わずに、あたしを置いていく筈ないって。
絶対、目が覚めるって」
「ミルク……」
「大丈夫。あたしがついてる。
誰が何て言ったて、あたしがずっとセイの側にいる。
だから心配しないで」
聖夜は美留久の言葉で、自分にもまだ少しの未来が残されているのだと安堵した。
それがどんな未来かは、わからなかったけれど……
また美留久の笑顔が見れる。
それだけを思って、聖夜は静かにまた目を閉じた。