悲しみの約束
「何となくそんな気はしてた」
「そう...私死んだお母さんの夢を叶えたいの」
「うん...」
「ねえ拓翔約束しよう?」
「えっ?」
「拓翔はお父さんの跡継いで社長になること
私はお母さんの夢の日本一のスパイになること
この夢を絶対叶えるって」
それは残酷な約束
好きな人が暗殺を繰り返す姿を見なければならない
でも幼い僕に
彼女の夢に口を出す
理由は見つからなかった
「わかった」
僕がそういうと彼女はいたずらっ子のような笑みで
「拓翔が悪いことしたら私が殺してあげるよ?」
「変なこと言うなよな」
「冗談だってば」
そういって2人は
笑いあった
まだ2人は幼かった