先生、男と女になれません。 -オトナの恋事情ー
「もうすぐ始まる日本モバイルブック大賞を知ってるか? 」
「知ってるも何も、ベリーラブのサイトトップに表示されてるじゃないですか」
「あれはプロアマ入り乱れての賞レースになる、そこでだ、神崎も参戦しろ」
「だって僕、まだランキングにも入れていませんよ。それに読者数だって一桁だし」
でもyumi☆こと裕実は参戦するから、お前もやれの一点張りでとうとう断れなくなり、僕も賞に向けて作品を書けと言われてしまった。
この日本モバイルブック大賞というのは、ケー小界では最も権威ある賞とされており、これまでの大賞受賞者が書く本は書籍化されても一定の売り上げを維持出来ているそうだ。
「LOVE空のリカとか、ヤバい先生のミコとかそのあたりの本は今でも売れているからな」
「そうなんですか……」
ベリーラブにケー小ベストセラーとして表示されている本の著者名は確かに大体この2人で、他の賞を獲った著者は余り出ていない。
「お前、ラノベ書きにもう一度戻りたいと思わないか? 」
「そりゃまあ」
「だからこの賞を獲れ、獲れたのならあたしがラノベ部門へどんな手を使ってでも戻ってお前を引き立ててやる」
「本当ですかっ! 」
どんな手でも使えるのならとっくのとうに戻っていてもおかしくはないのに、いまだに戻れていないというのはきっとラノベ部門で相当あくどいマネをしたに違いないと思ったけれど、素直にそれに従う事に決めた。
「知ってるも何も、ベリーラブのサイトトップに表示されてるじゃないですか」
「あれはプロアマ入り乱れての賞レースになる、そこでだ、神崎も参戦しろ」
「だって僕、まだランキングにも入れていませんよ。それに読者数だって一桁だし」
でもyumi☆こと裕実は参戦するから、お前もやれの一点張りでとうとう断れなくなり、僕も賞に向けて作品を書けと言われてしまった。
この日本モバイルブック大賞というのは、ケー小界では最も権威ある賞とされており、これまでの大賞受賞者が書く本は書籍化されても一定の売り上げを維持出来ているそうだ。
「LOVE空のリカとか、ヤバい先生のミコとかそのあたりの本は今でも売れているからな」
「そうなんですか……」
ベリーラブにケー小ベストセラーとして表示されている本の著者名は確かに大体この2人で、他の賞を獲った著者は余り出ていない。
「お前、ラノベ書きにもう一度戻りたいと思わないか? 」
「そりゃまあ」
「だからこの賞を獲れ、獲れたのならあたしがラノベ部門へどんな手を使ってでも戻ってお前を引き立ててやる」
「本当ですかっ! 」
どんな手でも使えるのならとっくのとうに戻っていてもおかしくはないのに、いまだに戻れていないというのはきっとラノベ部門で相当あくどいマネをしたに違いないと思ったけれど、素直にそれに従う事に決めた。