先生、男と女になれません。　－オトナの恋事情ー
タイトルは


『暗殺人　ジェイル　-死出の口笛‐』


で、淀川書店の月刊少年マンガ誌『月刊少年ヒーロー』に掲載されている人気作品だとすぐ分かる程売れている。


著者の『鷲塚　シュウ』は覆面作家で、プロフィールはおろか本人の素性も全く知られていないので、ネットでも誰が描いているのかよく議論されていた。


「この著者は実は女子高生だ」
「は？　」
「実はな著者の兄貴がヒーローの編集部員で、妹にそれを描かせている」
「この絵を女子高生がぁ？　」


このマンガは見るからにおどろおどろしい画風で主役を始めに登場するのは大体が筋肉質な男に劇画調のセクシーな女、とてもではないが女性、ましてや女子高生が描いたとは思えないのに。


「そこでこの著者を取材する」
「でも覆面作家なんですよ、無理じゃないんですか？　同じ淀川書店内でも」
「安心しろ、兄貴の編集部員はあたしの下僕だ」


社内に下僕まで抱えていたのか、さすがは『９ｃｍエナメルヒールで踏まれたい女No,１』だ。

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