先生、男と女になれません。 -オトナの恋事情ー
カチャカチャカチャ、はーっ。
本当はデビュー作にして大ヒットした『富士宮 夜気子の幻滅』シリーズみたいな不思議少女物が書きたいよ、学園の中で起こる事件とか陰謀とか戦いとか……。
でも今となってはそれもムリな話、僕はある一件を境にラノベを全く書けなくなってしまったから。
だからこうして携帯小説部門にトバされて、嫌々十代のコのロマンスとかを女の子目線で書かなきゃいけない。
こうしなければ原稿料が入って来ないから、生活出来ないんだ。
でもあの時の印税ですぐにマンションを買っておいてよかった、とりあえず住む場所と執筆環境だけは整えられるし。
「おう、お茶だ」
「あ、ありがとうございます」
宮澤さんが珍しくお茶を入れてくれたので、それを一口飲もうとしたけれど、中身と器のギャップに思わず吐き出した。
本当はデビュー作にして大ヒットした『富士宮 夜気子の幻滅』シリーズみたいな不思議少女物が書きたいよ、学園の中で起こる事件とか陰謀とか戦いとか……。
でも今となってはそれもムリな話、僕はある一件を境にラノベを全く書けなくなってしまったから。
だからこうして携帯小説部門にトバされて、嫌々十代のコのロマンスとかを女の子目線で書かなきゃいけない。
こうしなければ原稿料が入って来ないから、生活出来ないんだ。
でもあの時の印税ですぐにマンションを買っておいてよかった、とりあえず住む場所と執筆環境だけは整えられるし。
「おう、お茶だ」
「あ、ありがとうございます」
宮澤さんが珍しくお茶を入れてくれたので、それを一口飲もうとしたけれど、中身と器のギャップに思わず吐き出した。