先生、男と女になれません。 -オトナの恋事情ー
「宮澤はあれでキレ者だから安心して任せていいと思うよ、僕が頼んで君に付いてもらったんだから」
「そうですよね……」
「それより、今、ラノベ向けの作品書いてないかな? 」
「いえ、あれ以来全然……」
首を横に振り、空いたカップへ再び紅茶を注ぐ。
そんな僕の様子を目にした原さんは、ふん……と一度鼻を鳴らす。
きっと何かの期待を抱いてわざわざ訪問してくれたのだろう、だけど僕はもう。
「ショックなのは分かるよ、でもあんなのはただの落書きだろう」
「落書きでも匿名な分、読み手側の本音が」
「もう3年も経つのに」
3年前、僕は自分の作品に対して自信を抱いていた。
第2巻から発売直後、本屋のラノベコーナーへ山積みされる程に印刷されていたし、それが当日には全て消えて無くなっていたし、ネットで目にする評判だって概ね好評で、誰1人として悪口を書き込むような人は居なくて……。
「そうですよね……」
「それより、今、ラノベ向けの作品書いてないかな? 」
「いえ、あれ以来全然……」
首を横に振り、空いたカップへ再び紅茶を注ぐ。
そんな僕の様子を目にした原さんは、ふん……と一度鼻を鳴らす。
きっと何かの期待を抱いてわざわざ訪問してくれたのだろう、だけど僕はもう。
「ショックなのは分かるよ、でもあんなのはただの落書きだろう」
「落書きでも匿名な分、読み手側の本音が」
「もう3年も経つのに」
3年前、僕は自分の作品に対して自信を抱いていた。
第2巻から発売直後、本屋のラノベコーナーへ山積みされる程に印刷されていたし、それが当日には全て消えて無くなっていたし、ネットで目にする評判だって概ね好評で、誰1人として悪口を書き込むような人は居なくて……。