先生、男と女になれません。 -オトナの恋事情ー
でも宮澤さんなら人気NO,1だろうな、何せ『踏まれたい女』だから。


「人の話を聞いているのか! 神埼ぃっ! 」
「た、叩かないで下さいっ! ソレ痛そうですから」


テーブルの向かい側から腕が伸びて来て、胸倉を思いっきりつかまれる。


苦しいけれどもがけばテーブルの上の夕食がグチャグチャになると耐え、近づいて来る宮澤さんの顔を正視しないように横を向く。


「だから何が原因だ? 遊園地を描けないのは? 」
「あの、まあそのyumi☆が原因なんですけど。フェアリーランドにはよく行ってたんで」


行った後は毎回毎回、激しいオネダリ。


ぬいぐるみに始まり、ウェア、限定アクセ、お土産に至るまで。


そしてその後は、クリスマスだろうが平日だろうが近くにある系列のホテルへ泊まる約束。


裕実と泊まれるなら、とバカみたいに予約戦争を勝ち抜いて。
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