大好き‥だよ。
『この宛先に記入する英数字だけどな、各パソコンのナンバーが入るんだ。そのナンバーはキーボードの右上にある数字だ。その場所を指で指してみろ!何処にあるか分からない奴はいるか?』

ここまでは全員が理解していた。

『じゃあ、早速西山にメール送るな。西山のナンバーはいくつだ?』

『俺のは‥10』

『了解。みんなはモニターを見ていろ』

先生は宛先に「no10」と入力し、件名には触れずに本文にカーソルを持っていった。本文には「今日の給食は何だろな?」と入力し、一旦手が止まった。

『良し、じゃあ送るぞ』

先生は送信ボタンをポチっと押した。

『受信には少し時間がかかるけど、自動送受信に設定されてるから、西山のパソコンにそのうちメールが届くから。これから、モニター画面を西山のパソコンと切り替えるから、どんな感じにメールが届くのか見てろ』

モニターを見ていると画面が切り替わった。


”メール受信中”

ピコン

「新着メール1件」


『先生!新着メール1件って表示されてるんだけど、見てもいい?』

『いいぞ』

西山君は「新着メール1件」という表示の場所にカーソルを合わせ、クリックをした。

『ん!?』

メールを開くと、送信者の宛名が「バスケット」と表示されていた。

『先生!メールの内容はさっき先生が打ったやつだけど、宛名がバスケットってなってるんだけど。これって本当に先生が送ってきたメールなの?』

西山君は、自分のパソコンの画面と先生を交互に見ていた。先生は、そんな西山君の反応を面白がっているみたいで、西山君の顔を見ながら言った。

『面白いだろ!!
そうなんだよな~。このパソコンってさ、この教室のどのパソコンから送られてきたのか分からないんだよ』

そう言って、先生はパソコンを軽く叩いた。

『って事で、残りの時間は「送信者は誰だ?」ゲームをするぞ!』

『送信者は誰だ‥ゲーム?』

先生はとても楽しそうだ。
その顔を見ていると、何だか私たちまで楽しい気持ちになってきた。

『うん、やる!やりたい!!』

全員一致で楽しそうなゲームが始まった。
< 136 / 270 >

この作品をシェア

pagetop