大好き‥だよ。
「俺、小林だっけ?あいつでいいと思うんだ」

「俺も~」

「私も~」

そんな声が教室中に飛び交っていた。


私の耳にも聞こえるって事は、もちろん小林君本人にも聞こえていると思う。


「じゃあ、副学級長は?」

皆は、副学級長を誰にするかに悩んでいた。

女の子でしっかりしているのは‥田中さん‥??


私がこの結論にたどり着いた時、クラスの皆も同じ結論にたどり着いていた。



「そういえば、先生がさっき言ってたよね?学級長と副学級長は、私たちが決めるということ。それから‥男女1名ずつがやるってこと。じゃあ‥」




女の子の心理

「私が副学級長に立候補して、松浦俊君を学級長に推薦すれば1年間、近くにいられる」



男の子の心理

「俺が学級長に立候補して、田中香織さんを副学級長に推薦すれば1年間、近くにいられる」


いつしか、教室は静まり返っていた。



私たちが静まり返った頃、先生が話し始めた。

『そろそろ誰にやってもらうか決めましたか?』


『『はーい!!』』



その頃小林君は、自分が推薦されるだろうと自信に満ちていた。
そして‥一斉に声が聞こえた。



『俊君が学級長になった方がいいと思います!!』

と言う、女の子の声と


『田中さんが副学級長になった方がいいと思います!!』

と言う、男の子の声が。



小林君、私、俊チャン、田中さん以外は

「え!!??」って言う顔をして見合わせていた。
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