大好き‥だよ。
『どうしたの、結チャン?』

俊チャンの顔が近づいてきた。私の体は、あっという間に真っ赤になった。


『あ、あのね‥』

急に緊張してきて、上手く話が出来ない。


『だから、どうしたの?』

更に近づいてきたので、私は思いっきり目を瞑って言った。


『きょ、今日って何かあるの?』

やっと言うことが出来た。すると、今度は俊チャンが質問してきた。


『何でそう思うの?』


『えっ?えっと‥さっき、先生が放課後のこと言ってたじゃん。その時、すぐに返事しなかったから何かあったのかな~って思ったの』


それを聞いて俊チャンは「ふ~ん」って頭を上下に揺らしていた。
私は、気持ち悪くないのかな?って心配しながら見ていた。


『放課後さ、クラスの奴等と校庭でサッカーやる予定だったんだ。でも、予定入っちゃったからどうしようか相談してたんだ』


『それで、どうすることになったの?』


『俺いないと人数足りないから、今日は中止。せっかく校庭の確保できたのに‥』

俊チャンは「チッ」って舌打ちをしていた。


そんなに校庭の確保って大変なんだ‥
楽しみにしてたんだね‥

そう思ったらいても経ってもいられなくなった。
そして思わず‥



『俊チャンが来るまで、私がやってちゃダメ‥かな?』


『えっ?でも、サッカーやったことないよね?』


『うん、ない‥でも、私スポーツ好きだし、足の速さなら自信あるよ』

笑顔でピースした。すると


『結チャンありがとう。早く戻ってくるからお願いしてもいい?』


『うん!!』

俊チャンの笑顔を久しぶりに見た。
やっぱりカッコイイ。


私、俊チャンの為なら何でも出来るような気がした。
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