大好き‥だよ。
次の日、学校に行くと午後の時間割が変更になっていた。先に教室にいた華代の近くに行き、話しかけた。

『おはよう、華代』

『おはよう、結』

華代はニヤニヤした顔で私を見てきた。

『私の顔に何かついてる?』

『ん~どうだろう?
それより、昨日の事後でじっくり聞きだすから覚悟しててよ』

そう言って私の肩に手を乗せた。
「あっ、そういうことね‥」華代の奇妙な笑顔の理由がその時分かった。


『昨日の事話してあげるから、私の質問に答えて』

華代は「うん?」と短く返事をした。その顔があまりにも可愛かったので、私は小さく笑った。

『ねっ!今日の午後って何があるの?総合学習って何?』

『何だろう‥私が教室に入ったときには、もう既に変更になってたよ。俊君に聞いてみたら?』

そう言って、後ろのドア付近を指差した。少し見ていると、俊チャンと田中さんが一緒に教室に入って来た。

『あれ?何で二人が一緒なんだろう‥?』

『さぁ』

それだけ言って、二人から目を背けた。


『何かあったの?』

心配そうに華代が見てきた。

『何も無いよ』

頑張って笑顔を作ると、時間が来たので席に戻った。


「もしかして昨日から‥」
そればっか考えていて、午前の授業に身が入らなかった。国語の時間に当てられたとき、聞いていなくて立たされたり、算数の時間は計算の途中の割り算が違っていたり‥今日は散々だった。

そんなこんなで、午前の授業が終わり、お昼が終わり‥あっという間に午後の「総合学習」の時間が訪れた。
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