アタシタチノオウジサマ
「えー…紫音がこんなことする人だと思わなかった。」


「自分の顔だけだよ。」


「これってある意味リスカだよね。」


 明るい系の子も地味な子も口ぐちにはやしたてた。


 あたしの味方は誰もいない。


「もしかしてリスカもしてるんじゃね?」




 一人がそう言うとクラス中が大笑いし、どこからともなくリスカコールが始まった。


「リ・ス・カ・リ・ス・カ。」


 もうどうしたらいいかわからず、その場にへなへなと座り込んだ。


頭の中でリスカコールが鳴り響く。


何だか目眩がしてきた。


助けて…。
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