アタシタチノオウジサマ
若紫
若紫
春、あたしは高校生になった。
都内のまあまあの偏差値の女子高。最初は不安もあったけど、友達もすぐにできた。男子との出会いが少ないのが微妙だけどね。
自慢じゃないけど、あたしは一般的な女子高生よりは可愛い方だと思っている。だから、彼氏にも困らない。その上、男遊びも激しく、この前別れたばかりのコウスケとは3週間で別れた。それを見かねた親に女子高学に進学するようにと言ったのだ。
そんな私の周りにも、同じようにチャラチャラした子が多い。女子高に通っているとはいえど、毎日のように合コンに行っている。
今日も、カラオケボックスで進学校との合コンだった。
「え?瑠璃行けないの?」
「ごめんね。おばあちゃんが倒れちゃって、お見舞いに行かなきゃいけないんだ。」
瑠璃は申し訳なさそうにした。
「そっか…じゃあ、適当に誰か誘いますか。」
あたし達のグループは一番派手な為、あまりクラスの他の子は近づいてこない。まあ、ダサい子達と仲良くする気はないけど。それに、合コンに誘うならそれなりのルックスの子を探さなくてはならない。
「井上さんはどうかな?」
玉緒はスカートがひざ下まで伸びている子の集団を見ながら言った。
「えー?あのダサい子?」
広美は軽蔑した目で井上さんを見た。
「顔は結構可愛いじゃん?ルックスはうちらが頑張ればどうにかなるんじゃね?」
「でもあの子さ、喋り方がボソボソしてるし、性格も暗くない?」
あたしは、一度だけ井上さんと喋ったことがある。英語のディスカッションの時だ。あの時の井上さんの気持ち悪い喋り方を思い出して、ゾクッとした。
「じゃあ、紫音は誰がいいの?」
あたしはクラスをざっと見渡した。
この中で性格もルックスもいいのは…。
春、あたしは高校生になった。
都内のまあまあの偏差値の女子高。最初は不安もあったけど、友達もすぐにできた。男子との出会いが少ないのが微妙だけどね。
自慢じゃないけど、あたしは一般的な女子高生よりは可愛い方だと思っている。だから、彼氏にも困らない。その上、男遊びも激しく、この前別れたばかりのコウスケとは3週間で別れた。それを見かねた親に女子高学に進学するようにと言ったのだ。
そんな私の周りにも、同じようにチャラチャラした子が多い。女子高に通っているとはいえど、毎日のように合コンに行っている。
今日も、カラオケボックスで進学校との合コンだった。
「え?瑠璃行けないの?」
「ごめんね。おばあちゃんが倒れちゃって、お見舞いに行かなきゃいけないんだ。」
瑠璃は申し訳なさそうにした。
「そっか…じゃあ、適当に誰か誘いますか。」
あたし達のグループは一番派手な為、あまりクラスの他の子は近づいてこない。まあ、ダサい子達と仲良くする気はないけど。それに、合コンに誘うならそれなりのルックスの子を探さなくてはならない。
「井上さんはどうかな?」
玉緒はスカートがひざ下まで伸びている子の集団を見ながら言った。
「えー?あのダサい子?」
広美は軽蔑した目で井上さんを見た。
「顔は結構可愛いじゃん?ルックスはうちらが頑張ればどうにかなるんじゃね?」
「でもあの子さ、喋り方がボソボソしてるし、性格も暗くない?」
あたしは、一度だけ井上さんと喋ったことがある。英語のディスカッションの時だ。あの時の井上さんの気持ち悪い喋り方を思い出して、ゾクッとした。
「じゃあ、紫音は誰がいいの?」
あたしはクラスをざっと見渡した。
この中で性格もルックスもいいのは…。