アタシタチノオウジサマ
「東野さんは？」


「あのお嬢様？確かにルックスはうちらに近いけど、話しかけるの怖くない？」


「確か裏でカラーギャングのリーダーやってる噂だよ。」


　玉緒が囁くような声で言った。東野さんは大財閥のお嬢様で、お母さんはかなりの有名人だった。でも確かに茶髪だし、見かけは不良だ。クラスにも全然馴染んでなくて、常に一匹狼だった。


「お嬢さんなのに、不良なんだ。」


「親と上手くいってないらしいよ。」


「あのお母さんキツそうだもんね。じゃあ、東野さんは却下ということで…石橋さんがいいんじゃない？クラスには馴染んでないけど、いつも他クラスの明るい系の子と喋ってるよ。」
　

　石橋さんは軽音楽部に所属している黒ぶちメガネのおしゃれな子だった。クラスにはあまり馴染んでないけど、話すと普通な子だった。
　

　こうして、あたし達は石橋さんと合コンに行くことになった。
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表紙・目次

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