空に消えた恋




鬼島くんのことはわかんないけど、
とりあえず、勉強、勉強。
教科書は...っと...
あっ!!教科書ないんだった...。

「あの~、鬼島くん...??」

「なに?ってか、鬼島って呼ぶな。」

「じゃあ、なんて呼べば...?」

「真希。」

「まさき...くん...??
 教科書を見せて欲しいんだけど」

「くん付けなくていい。ほらよ。」

「え?? あ、ありがとう。
 まさき...??は、見ないの??」

「見ねぇ。授業どーでもいいし。」

「教科書だけでも見た方がいいよ。」

「は?? いいって言ってんだろ。」

「でも...


『おーい佐々木ー。さっそく
 この問題解いてみろー。』

「え??...えっとぉ...」

「...12.8㎞だ。」

「え??」

「答え。12.8㎞...。」

「えっと...12.8㎞です」

『よし。正解だ。』


「真希、ありがとう」

「おう。」




こうして私の学校生活は始まった。
これが真希と私の始まりだった。





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