空に消えた恋
揺惑
**彩愛side**
「お前、俺のこと好きだろ?」
突然、押さえつけられて
言われたことは衝撃的なものだった。
「え?そんなわけ...
そこで私の言葉は切れた。
正しくは、遮られた。
真希によって...。
「なっ...!!!!」
頭ん中は、真っ白。
思考停止。まさしく、
その言葉がぴったりだった。
「これくらいで、なんだよ?
ガキじゃねーんだから。」
「これくらいって...」
「まさか、キスしたことないとか
言わねーよな(笑)」
バンッ!!!!!
私は、真希の部屋を飛び出した。
ショックだった...。
ファーストキスを奪われたこと。
それは、もちろんだけど、
なにより、信用しはじめてたのに
裏切られたことが...。
「・・・。」
私は、久々に泣いた。
声もなく、ひとりで寂しく。