空に消えた恋
「悪かった」
え?
私の予想してなかった
言葉が返ってきて
何も言えなかった...。
「昨日は、悪かった」
真希は、もう一度謝った。
私は、はっと我に返って
精一杯の声を振り絞って言った。
「謝るんだったら、なぜ?
あんなことしたんですか...?」
「彩愛は彼氏がいるのか?」
「え?」
「好きなやつがいるのか?」
なんでそんなこと聞くの?
なんなの?この人...。
「いませんけど。
もう失礼します、ご主人様」
「あぁ」
時間もなく、忙しいので
ご主人様の部屋を出ようと
ドアに手をかけた、その時、
「彩愛、俺の彼女になれ」
「なに言ってるんですか?」
「これは命令だ。」
「言ってることがわかりません。
支度がありますので失礼します...。
ご主人様も早く支度なさって下さい」
私は目も合わせずに
そのまま真希の部屋を出た。