アイノウタ。
「麻衣ちゃん…??」
啓太の教室で一人でいたあたしに
声をかけたのは綾香だった。
「…なに??」
「あの…次移動教室だよ??」
「…ごめん、気分悪いから次休むね。先生に言っておいてくれる…??」
「うん、分かったっ!!保健室行くんだよね??ついていこうか??」
そう言って綾香はあたしの
肩に手を触れようとした。
その瞬間わたしは無意識に
避けてしまった。
「大丈夫っ!!…大丈夫だよ、ありがと」
「う…うん。じゃあ、おだいじに…!!」
綾香はそう言ってバタバタと次の教室に
走っていった。