アイノウタ。
それって本気で惚れてるってことか…??
俺と藤野はまだ出会って間もないけど
藤野は同じ中学だった奴はいないみたいだし
特に仲のいい子もいないみたいだし
俺が一番近い存在だ、
一番近いから一番好かれてるんだ、って
自惚れてた。
よく考えてみれば渉って奴のほうが
同じクラスだし
もしかしたら俺よりも話しやすいかもしれない。
はは…
俺ただのナルシじゃん。
「あれ??啓太、お前こんなとこで何やってんの??」
後ろから声をかけてきたのは慎吾だった。
「…自己嫌悪中」
「は??」