アイノウタ。
「麻衣!?行くよ!?」
「あ、うんっ!!」
啓太はあたしの手を引っ張って
走っていく。
ちょ…啓太、速いっ!!
あたしも女子の中では速いほうだけど
啓太にはさすがについていけない…っ!!
けど後ろからはさっきの人が追いかけてきてる。
「け…啓太…ちょ、無理……っ」
「え??あ、悪い!!」
啓太はあたしの状態にやっと気づいてくれた。
ちょっとだけ休憩するんだと思って
あたしは立ち止まる。
すると啓太はスッとあたしに背中を向けて
しゃがみこんだ。