アイノウタ。
教室が一瞬静かになる。
その中で最初に口を開いたのは慎吾だった。
「な…なんだよ、啓太ー。ビビったし…」
「啓太…最近変だよ。どうしたの??」
それに続いて麻衣も口を開く。
「…なんでもない」
俺はそれだけ言って教室を出た。
…ちょっと頭を冷やさなきゃな。
俺…最近本気で変だ。
ちょっとしたことですぐに
カッとなる。
慎吾にも迷惑かけてるよなー。
ごめんな、慎吾。
俺は頭を冷やすために
あまり人気のない1階に行くことにした。
階段を1段1段ゆっくり下りていく。