Diamond devil 2
Chapter,2
ココロの在りか
「ハル、戻ってるんでしょ?」
「いるよ。入れば」
家に着いて、着替えを済ませてから私はハルの部屋に向かった。
いつもと変わらない、そのぶっきらぼうな答えに少し安心して、無遠慮にドアを開ける。
「…若菜ちゃんは?」
「組長のトコに挨拶に行った。サクとの勝負が終わるまではうちの離れに泊まるってさ」
「あ、そう」
ということは、ハルはやっぱり若菜ちゃんを止めてくれなかったんだ。
悔しさと虚しい気持ちが押し寄せてきて、何だかイライラする。
「で、学校休んでまで、若菜ちゃんと何の打ち合わせ?」
思ったよりもトゲのある言い方になって、一瞬ヤバイと思ったけれど、もう遅かった。
そんな私にハルは不思議そうな顔で答えた。
「別に大した話はしてないけど。ただ買い物に行きたいって言うから付き合っただけで。てか、何?何怒ってんの?」
「怒る?私が?別に怒ってなんかいないけど」
「じゃあなんでそんなにギスギスしてんの?」