神様娘の憂鬱
「な、なんにもないよ!私達はただの幼なじみ」
私は笑いながら校舎に入った。
私も、繭たちみたいに素直に気持ちを伝えられたらって何度も思った。
でも…気持ちを伝えて翼が私から離れていくのがやっぱり怖い。
だから…隣にいてくれるのならこのままの関係でいいかもしれないの…
教室に入ると翼はまた女の子たちに囲まれていた。
翼は見た目はいいし優しいから人気がある。
もちろん私達、天界人も人間と結婚することができる。
相手に自分の存在を受け入れてもらえば。
だから私は不安でたまらない。
いつか翼が私から離れていきそうで…
「…音……叶音?」