神様娘の憂鬱

「えっ…？」



隣を見たらいつの間にか不安そうにしている繭がいた。





「大丈夫？切なそうな顔してたけど…」



繭は感が鋭いというか、すぐに気持ちの変化に気がつく。


私も見習わなきゃな。





「なんにもないよ。大丈夫、大丈夫！」


私はまた笑って翼の隣の自分の席についた。




でも、すぐに始まった授業は集中できない。



ボーっと黒板を眺めていたら















「おい。さっきなんで悲しそうな顔してたんだよ？」













隣から翼の小さな声が聞こえた。


周りには聞こえてないみたい。





「別になんにもない」