神様娘の憂鬱
「神崎ー!お前の番だぞ!」
ギクッ!
「なに?お前ビビってんのー?」
「な、わけないじゃん。行く行く」
と仕方なくお化け屋敷の中に入った。
ここのお化け屋敷は大きくて複雑な構造になっているらしく、少し時間をあけただけで前の人がわからなくなるらしい。
迷うのは当たり前。
年齢制限までつけられている本格派。
確かに暗くよく見えない。
室内なのに薄気味悪い風と風の音。
そして中にいるお客たちの叫び声。
言わなくても迫力満点。
だが私には関係ない。
「…“神力”発動」
そっと目をとじ、開けるとそこはさっきとはうってかわって視界は明るくなった。