神様娘の憂鬱


「神崎ー!お前の番だぞ!」



ギクッ!




「なに?お前ビビってんのー?」


「な、わけないじゃん。行く行く」


と仕方なくお化け屋敷の中に入った。




ここのお化け屋敷は大きくて複雑な構造になっているらしく、少し時間をあけただけで前の人がわからなくなるらしい。


迷うのは当たり前。


年齢制限までつけられている本格派。



確かに暗くよく見えない。


室内なのに薄気味悪い風と風の音。


そして中にいるお客たちの叫び声。



言わなくても迫力満点。



だが私には関係ない。





「…“神力”発動」



そっと目をとじ、開けるとそこはさっきとはうってかわって視界は明るくなった。


< 114 / 266 >

この作品をシェア

pagetop