神様娘の憂鬱
---どうしてだろう。
なにも痛くない。
そう思い、そっと目を開けた。
「----…」
真っ暗だ。
でも、それはさっきとは全く違う。
神力を使っているのになにも見えない。
それだけじゃなく、さっきまでの様々な悲鳴も聞こえない。
なんの気配も感じない。
「誰かー!」
そう叫んだはずなのに自分の声すら聞こえない。
ホントの--- 闇。
そう感じてしまった瞬間、同時に危険信号が心に光った。
「落ちつけッ!冷静になれッ!」
聞こえないけど、自分に言い聞かせるように言いきった。
ここがさっきまでのお化け屋敷ではない。