神様娘の憂鬱
っ…。平常心、平常心だ。
こうやって話しかけて、こっちの動揺を起こそうとする奴だっているんだ。
こっちが応答しては・・・
<ほしいものがあるんだろ?>
え・・・・
<心からほしい、自分の傍にあってほしいものが>
「・・・・」
<だが自分に自信がない。
そんな気持ちを隠すように突き放し、遠ざけてしまう>
その言葉でふと翼と握野さんの姿が思い浮かんだ。
「・・・さぃ」
<お前のほしいものはいつも手に入らない。自分の周りにはあるのは“神様の娘”だから>
「うるさいっ--!」
そう叫んだ瞬間、闇は笑った気がした。