神様娘の憂鬱


この、声は・・・





<相当の力の持ち主みたいだがこの絶壁は破れぬ。声を潰せば…>


「つば・・さ・・・」



翼の声が聞こえる。


私の名を呼ぶ、翼の声が。





<聞くな!忘れたのか!?
この声の主は貴様の後ろのものしか見ないんだぞ!憎むべき奴なんだ!>



“ドクンッ”


その言葉にさっきの負の感情が蘇る。





「叶音!叶音!!」



けれど、翼の声はやまない。





「痛い・・・」


正反対の事柄に頭の締め付けられる。



どうしたらいいの…?


どうしたら・・・





『正直になりなさい』



っ--



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