神様娘の憂鬱
『もし迷ってどうしようもない時は自分に正直になりなさい。
本当に自分がやりたいと思うほうを選べばいい』
昔、父さんに言われた言葉が脳裏をよぎった。
私が…本当に望んでいることは---
「・・・・」
体は重いが、ふらつきながらも立ち上がった。
<どうした?>
「確かに翼は私が神様の娘であることを知っている…」
確かに翼は後継者だの娘だの言ってくる。
そう言いながら傍にいる。
なのに、あいつは知らない。
そんな行為1つで私の心がかきみだされていることを。
時に傍にいてくれることで悲しくなることを。
何度も諦めようとしたし嫌いにもなりたかった。
けど・・・