神様娘の憂鬱
「よくわかんねぇけど嫌な予感がしたから戻ってきたんだよ。
そうしたら黒い壁ができてるし・・・無事でよかった」
傍から安堵のため息が聞こえる。
なにそれ・・・
でも…来てくれた。
それが嬉しくて、少しの間だけそのままいた。
数分後、神力もだいぶ回復し翼と一緒にお化け屋敷を出た。
「叶音~!」
「「神崎さん!」」
外に出るとクラスのみんなと、真っ先に目に涙をためた繭が抱きついてきた。
案外、中にいる時間は短かったらしく制限時間内には出れたが全員外にいた。
「ごめんね。心配かけちゃって」
「ほんとだよ!叶音。全然出てこないんだもん!」
目を潤ませる繭の頭をそっと撫でた。