神様娘の憂鬱




***


「ちょ!望ねぇ!」

「ん?」


廊下を歩く、望ねぇを呼びとめた。




「なんですか?神崎さん」


う~…、そう簡単に仮面は崩れないか。



「はな・・・!「あ、ちょうどいい。来て」


望ねぇは、私の話を遮ってマイペースに歩き出した。


もうっ!

自分勝手!


と思いつつもついていくのは妹のさがなのかなぁ。



来たのはいつもは空き教室になっているところ。


確か…



「今は教員サポートの部屋だっけ?」

「そ。プリントを冊子にしてって頼まれているの。手伝いなさい」


スイッチの切り替えが早いというか…ドアを閉めた途端、いつもの望ねぇにとなっていた。

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