神様娘の憂鬱

「神崎叶音。貴様に猶予をやろう」



猶予?



「1時間だ。1時間後1人でグラウンドにこい」

「なにを・・・!」

「もちろん勝手なことをするなよ。すれば人間の保証はない。まぁ、神も女神もこないがな!」


えっ・・・!



「どういう…意味?」


父さんとお母さんが…来ない?




「…いいだろう、教えてやる。この町を世界と隔離させてもらった」


隔離?!



「そ、そんなことできるわけない!」


そんなことをしようとするなら真っ先に神が…父さんが気付いて阻止するはず。



「どれだけ月日があったと思う。それに神は完璧ではないということだ」



そんな・・・



「残り1時間。貴様の残りの命。せいぜいあがくといい。はーはっはっは!」

そう高笑いをして握野さんは消えた。





赤い月

黒い空

倒れている人々

傷ついた大切な人


なめられている、そうわかっても私は呆然とするしかできなかった。


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