神様娘の憂鬱
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「かのんっ!」
神力を使って翼を運びながら家につくと望ねぇが飛び出してきた。
「これは一体・・・」
「ごめん。あとで話す」
何か言いたそうな望ねぇを置いて階段をのぼった。
そして翼をベッドに寝かせて神力を解除した。
「つばさ・・・つばさ」
手を握りながら呼びかけるが反応はない。
「ごめんね・・・」
ポロっと今まで我慢していた涙がこぼれた。
私のせいでまたケガをさせてしまった。
小さい頃からそうだ。
凶暴な犬に襲われた時も男の子たちにいじめられたときも、いつも翼は守ってくれた。
自分がどんなに傷つけられようと私を守ってくれた。
「もう知るか」とか言いながらも、いつも傍にいてくれた。
ずっと、ずっと私は守られていた---
だから・・・
「今度は私が守るからね。 ・・・大好き」
そう呟いて部屋を出た。