神様娘の憂鬱
「--…翼くん、大丈夫?」
「望ねぇ…」
「全部、話してもらうわよ」
私は頷いて話しだした。
クラスメートが悪魔だったこと。
ずっと私を狙っていたこと。
この闇を作り、隔離したこと。
私に猶予を与えたこと。
望ねぇはずっと険しい顔のままだった。
「・・・事情はわかった。それで叶音。
まさか言うとおりに1人で行くつもりじゃないでしょうね」
「…行くよ」
「だめっ!絶対にだめっ!」
望ねぇ・・・
「これだけの闇を作りだした奴よ!あんただって目の前で見てわかってるでしょ!?」
「でもっ!」
「お願い…!こらえて、叶音」
望ねぇはつらそうに頭をかかえる。