神様娘の憂鬱
「はぁ…はぁ…」
さっきまで余裕の笑みだった握野は一変息を乱していた。
それは攻撃されたからではない。
自分は無傷に等しい。
だが、こいつは違う。
惨をあびようとも弾をかわされようとも何度も何度もむかってくる。
(こいつは不死身か…!)
しまいには、一種の不気味さえ感じてしまった。
(まぁ、それはもういい。なんたって…)
握野は足元を見た。
足元でころがっている叶音の姿を。
試しに蹴ってみるが反応はない。
「フッ・・・はぁー!はっはっ。ぶざまな姿だな、神の娘」
これで終わった。
そう思い、握野は歩き出した。
これで全てが終わった。
後はゆっくりとこやつの魂を食らうだけ。
そう。それだけ--