神様娘の憂鬱





「翼が好き」






--不思議な感じだった。

今まで言えなかった言葉がすっとでてきたんだもん。


でも、どうしても言いたくなった。


後悔はない。

もし、これでだめになっても私は---



「バカ」


・・・え?



「バカバカ」

「ちょっ…」


「バカバカバカバカ」

「ま、まって…!なに言ってんの?」


体をおこし翼を見あげると・・・


(顔が赤い・・?)



「ほんとお前はわかってない」


「だ、だからわかってるって--「わかってねぇよ!どんな思いで俺がやってきたと思ってんだよ」


-?

どういう意味?



「お前、俺がなんで親元離れてまで人間界にきたと思ってるんだ?」

「っ・・・。翼は…父さんたちからお目付役を頼まれて、あとご両親のように立派な大天使になるために一緒に来たんでしょ?」


胸がきりっと痛む。


もしここで翼が頷いたって私は責めたりしない。

それが真実だもの。


そして、それにつけこんだのは他の誰でもない私なんだから。

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