神様娘の憂鬱
「あー…そういや言ってなかったな」
呑気にそんなことを言いながら翼は1枚の紙を突き出した。
そこに書いてあったのは・・・
「俺、大天使に昇格したんだよね」
・・・は?
信じられない。
だって大天使っていうのは簡単だけど様々な実績や訓練を積みようやくなれるもの。
それになれたんて。
けど、その紙はまぎれもなく大天使証明書。
きちんと四老院や神様のサインもされている。
「こないだの悪魔事件が決定打になったみたいで。晴れて大天使になれました」
信じられないし実感なんてないが、そうニッと笑う翼は本当に嬉しそうで私も嬉しくなる。
ずっと頑張ってたもんね。
「おめでとう。翼」
「だからこれからは遠慮しないから」
っ!
ニヤッと笑う翼に胸がドキドキする。