神様娘の憂鬱
「いつまで寝てんだよ。本気で遅刻するぞ」
そして、さっきから隣でうるさく言っているのは私の幼なじみの天越 翼(アマゴエ ツバサ)。
「だからって毎朝、部屋まで起こしにこないでよ」
翼を部屋の外に出して私は着替えながら話しかけた。
「しょうがねぇだろ。
叶音はなかなか起きねーし、俺はお前のお目付役だからな。
お前は神様の娘なんだから、もう少ししっかりしろよ」
「その言葉、何回も聞いた」
はぁ…っと軽くため息が出た。
──そう。
私たちは普通の人間じゃない。
私は人間界で言われる神様の娘。
そして翼は天使。
私の家族は天界人(神様や天使の世界の者)なんです!
神様のお仕事は人間界の人たちを幸せにすること。
だから生まれたときから人間界にいる。
まぁ、ほとんど人間と差ほど
変わらないんだけどね。