神様娘の憂鬱
「どうやって来たの?」
大の怖がりの繭がここまで大人しく来るわけない。
体が小刻みに震えてるし。
「こ、小松さんが…」
「小松さん?」
「小松さんが…家に泊まりにおいでって。
それで行って、星を見に行こうって誘われてここまで来たんだけど、着いてから肝試しするって言われて…」
・・・・恐るべし、小松さん!
絶対連れていくって自信満々だったのは、こういうわけかι
繭も繭でここまできたら引き返せないもんね。
「大丈夫だよ、繭。幽霊なんていないから」
繭を慰めるように頭をなでた。
「うぅ~!叶音、ありがとう~」
そう言いながら尚更腕にしがみついてきた。