神様娘の憂鬱
「…おはよう。父さん、今日も天界(神様と天使の住む世界)に行くの?」
お父さんは“神様”だから仕事のためによく天界に行く。
「まぁな。いや~、神様は大変で困るなぁ!」
お父さんは「わははっ!」と
笑いながら頭をかく。
嘘つけ!
いつもリビングで呑気にお母さんとイチャついているくせに…!
とも言えなくて私は冷たい目で「へ~」とだけ言っておいた。
「おい、叶音!遅刻するぞ!」
ん?
時計を見るといつの間にか遅刻ギリギリの時間。
「ヤ、ヤバい!行ってきます!」
私達は急いで鞄を持って家を出た。