神様娘の憂鬱
「それじゃあ、よろしくね」
そう言うと繭の叔母さんは部屋から出ていった。
「ねぇ、繭。私達って何をしたらいいのかな?」
「特に決められたことはないよ。絵をかいたりお話したり…みんな自由だから」
確かに・・・
周りにいる子供たちは走りまわっていないとはいえ楽しそうにワイワイしている。
病気にかかっているようには見えない。
「あっ・・・」
辺りを見回していたら、ふと目が止まった。
そこにいたのは車いすに乗った1人の少女。
肌は雪のように真っ白で、ミルクティー色の長い髪に大きな瞳。
そう、その子はまるで---
天使だった。