神様娘の憂鬱
本当に可愛らしい。
私も小さい体を抱きしめた。
「あれ?お兄ちゃんだれ…?」
リカちゃんは翼に気付いたみたいで、目をまんまるにして翼を見た。
「この人は今日手伝いしに来た翼お兄ちゃんだよ」
「そっかぁ。翼お兄ちゃんも後で一緒に遊ぼう!」
「あぁ」
ニコニコしながらリカちゃんはみんなの輪に戻っていった。
ふふっ。
本当に可愛いなぁ。
今日もみんな元気そうでよかった。
「…叶音」
「ん?なに?」
振り返ると翼は険しそうな顔をしていた。
「あのさ…」
“ダンッ”
すると突然大きな音がした。